STARTING OVER(再出発)
@ffあおもり映画祭実行委員会
本部事務局代表 川 嶋 大 史
昨年10月24日、「東京国際映画祭・文化庁 映画週間『全国映画祭コンベンション』」に招待された。六本木アカデミーヒルズ49「オーディトリアム」で開催されたシンポジウム映画祭の現在(いま)―」は、佐伯知紀氏(文化庁芸術文化課芸術文化調査官)が司会をし、パネリストには話題の澤田直矢氏(ゆうばり映画祭を考える市民の会代表)、宮沢啓氏(山形国際ドキュメンタリー映画祭実行委員会事務局長)、岡本好和氏
(NPO法人神戸100年映画祭代表理事)に私というメンバー。全国の映画祭関係者やマスコミが居並ぶ中、私の表情は固かった。緊張感ではなく、それほどの立派な映画祭であるという自信がなかったからだ。
15年続けて来たこと。大きな補助金に頼らず、独立採算だったこと。全国的にも珍しい全県ネットワーク型であること。各地のFC(フィルムコミッション)と映画ファンが連携をうまく取っていること。それはある意味、稀な事例らしい。「羨ましい」と言われてもピンと来ない。各地の地方映画祭が崩壊しつつある中で、私には理想の映画祭像がまだ見えていない。巨額の予算があればできただろうか。否。なかったから、いまできることとして続けて来ただけなのだ。
15年続けて、やっとスタートラインに立ったような気分。非営利のボランティア団体である以上、映画館の興行の邪魔をしてはいけないし、共存共栄して行くべきだと思っている。「映画王国・青森県」という理想郷を求めて夢見ていただけなのだが、現実にロケ作品が急増し、FCに関心が高まった時、「映画愛」は地域づくりの側面が色濃く出て来る。それは悪いことではない。しかし、半面に経済効果のみを追い求める現実があり、映画愛とは無縁の動きが見え隠れする。
撮影現場はつらい。しかし、楽しい。関わった人には一生の財産として記憶される。自然豊かな青森県の「いま」を映像として永遠 に刻み込んでもくれる。映画祭が支援し、映画祭で上映する。それは理想形ではあったが、実行委員会組織のあり方に疑問が残った。そして、私は組織を解体し、新たに呼びかけ直した。待望されているFC連絡協議会ではなく、映画祭実行委員会として「映画を愛し、地域を愛する」団体・個人の集合体にしたい。
私の旅は続く。映画という共通項からつながるさまざまな縁、出逢いを楽しみたい。否定も肯定もしない。「いまはまだ映画祭を語らず」の心境。「なんでもあり」の中で「楽しいことをしっかりとマジメに遊ぶ」つもりだ。それが、誰かの耳に届き、誰かの行動となったら嬉しい。一流にはなれないし、超二流を目指したい。否。どこの映画祭とも違う「あおもり映画祭」でありたい。スクリーンの向こう側とこっち側を行ったり来たり。夢と現実が交錯する。映画から何が見えますか。映画祭に何を感じますか。もう一度問いかけます。私はいま、旅の重さを感じています。
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